
カール・アンドレ
彫刻と詩、その間
2024年3月9日(土) - 6月30日(日)
- 時間:
- 9:30-17:00(入館は16:30まで)
- 休館日:
- 月曜(ただし4月29日、5月6日は開館)、4月30日(火)、5月7日(火)
- 主催:
- DIC株式会社
入館料
一般 1,800円
学生・65歳以上 1,600円
高校生以下 無料
入館料 | 一般 | 学生 65歳以上 |
高校生以下 | |||
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1,800円 | 1,600円 | 無料 |
※障害者手帳をお持ちの方と付き添い1名 無料
※「学生」は専門学校・予備校の生徒を含みます
※「高校生」は高等専門学校の生徒を含みます
※高校生以上の方は学生証を、65歳以上の方は年齢の証明できるものをご提示ください
※本チケットでコレクション展示もご覧いただけます
概要
カール・アンドレ(1935–)は1960年代後半のアメリカを中心に興隆したミニマル・アートの代表的な彫刻家です。日本の美術館において初めての個展となる本展は、同一の形と大きさに加工した木、金属、石のユニットを床に直接置き、規則的に広がるアンドレの典型的な彫刻作品を大きな空間で展開します。
無機質な印象とは裏腹に、実際の作品を前にすると物質の手ざわりや重量感、汚れや傷、錆といった素材そのままの大らかな姿を見ることができます。上を歩くことも許される能動的な鑑賞体験は、「場としての彫刻」というアンドレの言葉の意味する、作品と空間、そしてそれを知覚する自分の存在を感じる機会となるでしょう。
また、本展では知る人ぞ知るアンドレの詩をまとまったかたちで紹介する貴重な機会となります。単語を組み合わせて構成されるアンドレの詩は、読むことでも眺めることでも楽しめるものです。彫刻に通ずるアンドレの空間的、構造的な認識や、歴史、哲学への興味、原風景である地元クインシーへの愛着、身近な人々との関係などアンドレの思考が反映されています。
彫刻と詩という離れた表現で展開する、簡潔ながらも単純ではないアンドレの作品をぜひお楽しみください。
*本展は韓国・大邱美術館「2023 Umi Hall Project Carl Andre」(2023年9月26日~12月31日)の国際巡回展です
米杉の角材21本
(各)30.5×30.5×91.4 cm (全体)183×91.4×183 cm
ポーラ・クーパー・ギャラリーPhoto: Steven Probert
タイプライター用紙にコピー、26枚
(各)27.9×21.6 cm
作家蔵
All works © 2023 Carl Andre / Artists Rights Society (ARS), New York. Courtesy Paula Cooper Gallery, New York.
作家略歴
カール・アンドレは1935年にアメリカ・マサチューセッツ州の工業都市クインシーに生まれ、詩を共通の趣味とする両親のもとに育つ。アンドーバーの名門フィリップス・アカデミーで学んだ後、ヨーロッパ滞在や兵役を経て1957年にニューヨークに居を移し、出版社で職を得る。翌年よりフランク・ステラとスタジオを共有してコンスタンティン・ブランクーシに影響を受けた、鑿で木に切れ込みを入れる彫刻を制作する。1960年から約4年間ペンシルヴェニア鉄道で制動手として勤務する傍ら、詩作やユニット状の木を組み合わせる〈エレメント〉シリーズに取り組む。1964年にグループ展で初めて発表をし、翌年にティボール・ド・ナギ・ギャラリーで初個展を行う。1966年「プライマリー・ストラクチャーズ」展に137個のレンガを直列に並べた《レヴァー》を出品する。程なくして正方形の金属板を並べた床置き彫刻の制作を始め、アメリカ、ヨーロッパなど各地で空間に合わせて規模の異なる様々な作品を発表する。1970年には「第10回日本国際美術展(東京ビエンナーレ):人間と物質」の招聘作家として来日。主な展覧会として《作品の37番目のピース》を発表したグッゲンハイム美術館における1970年の個展、1996年「Carl Andre Sculptor 1996」、2014年「Sculpture as Place 1958-2010」など。現在、ニューヨーク在住。