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トクマルシューゴ選曲
「ミニマル/コンセプチュアル」展プレイリストを公開

ミニマル/コンセプチュアル:ドロテ&コンラート・フィッシャーと1960–70年代美術」展の開幕にあわせ、本展で扱うミニマル・アートと同時期に発生したミニマル・ミュージック、そしてその影響を受けた音楽をSpotifyプレイリストでご紹介しています。自身もミニマル・ミュージックに影響を受けたという音楽家、トクマルシューゴによる選曲。本展のための特別なプレイリストをお楽しみください。​​​​​​

トクマルシューゴさんからのコメント

ミニマルミュージックは、音楽の形に落とし込まれた「自然の小さな美しさ」の再発見です。それは、他者との「美しさ」の共有のピントを合わせやすくさせるものでもあり、一方で、ポップスの発展を助けることにも繋がってきました。

世界各地の音楽は19世紀末より徐々に混ざり合い始め、1960年代に入ると多様な思想やテクノロジーがにわかに結びつき、たくさんの新しい音楽が確立されました。そして、ミニマルミュージックを始めとする「実験的」と言われた音楽も、著名なミュージシャンたちが自身の作品に取り入れ、世界中に波及させました。

その後、アンビエントという概念がミニマルのさらなる深みを示し、テクノやヒップホップにもミニマル的な要素が取り入れられ、各ジャンルを拡張させていきました。2000年代以降は、DTM※1の普及もあり、昨今のEDM※2やビリー・アイリッシュ等に至るまで、その影響を受けずにいるのは難しいといえるほど、現在の音楽シーンに欠かせない要素となっています。

ミニマルミュージックと、そこから展開する様々な音楽は、人間が人間である限り、永遠に愛され続けることでしょう!

※1 Desk Top Music(デスク・トップ・ミュージック)の略。パソコンを使用した楽曲制作の総称。
※2 Electronic Dance Music(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)の略。

トクマルシューゴ

様々な楽器や非楽器を用いて作曲・演奏・録音をこなす音楽家。2004年NYのインディレーベルより1stアルバムをリリース、各国のメディアで絶賛を浴びる。以降、国内外ツアーやフェス出演、映画・舞台・CM音楽制作など幅広い分野で活動し、近年はNHK Eテレ『ミミクリーズ』の音楽も手がけている。2020年には、配信限定シングル「Sakiyo no Furiko」、圧巻の360°手書きアニメーションによるVRミュージックビデオとともに「Canaria」を連続リリース。そして3年ぶりとなる自身主催のフェスを『TONOFON (REMOTE)FESTIVAL』としてオンライン開催。今年2021年には音楽劇『プラネタリウムのふたご』(演出:ウォーリー木下)の音楽、映画『青葉家のテーブル』(監督:松本壮史)の劇中歌制作を担当した他、ディズニー&ピクサー『あの夏のルカ』日本版エンドソング「少年時代(あの夏のルカver.)」(歌:suis)のアレンジを手がけるなど、活動のフィールドを更に広げている。
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