BLACKS
ルイーズ・ニーヴェルスン
アド・ラインハート
杉本博司

2013年2月2日(土) - 4月14日(日)

時間:
9:30-17:00(入館は16:30まで)
休館日:
月曜(ただし2月11日は開館)、2月12日(火)
主催:
DIC株式会社
後援:
千葉県、千葉県教育委員会、佐倉市、佐倉市教育員会

入館料

  • 一般 1,300円
  • 学生・65歳以上 1,100円
  • 小中学生・高校生 500円

団体(20名以上):

  • 一般 1,100円
  • 学生・65歳以上 800円
  • 小中学生・高校生 400円

障害者手帳をお持ちの方
(付き添い1名まで同料金):

  • 一般 1,000円
  • 学生・65歳以上 700円
  • 小中学生・高校生 300円

※各種割引適用には学生証や保険証などの身分証明書が必要です

概要

ルイーズ・ニーヴェルスン(1899-1988)、アド・ラインハート(1913-1967)、杉本博司(1948- )。本展で紹介されるこれら三人の館蔵作家はいずれも、「黒」を作品の重要な要素として、特徴的な作品を制作した芸術家です。
ニーヴェルスンは黒く彩色した木で立体物を構築し、ラインハートは黒一色の抽象絵画を描き、そして杉本は白黒で対象を撮りました。その意識的な取り組み方は、作家の全作品に及ぶ徹底した追求と反復として完遂し、ある限定した時期に過渡的な試みとして黒い作品を制作した作家のそれとは一線を画します。

本展は、ニーヴェルスンの箱を積み上げた彫刻作品、ラインハートの黒いカンヴァス作品と版画、杉本の《劇場》シリーズを紹介します。世代や出自、作品の技法やスタイルを異にしながら、ともに黒を用いた三者の作品を組み合わせることで、日常の喧噪とはかけ離れた、異質で寡黙な世界を提示します。

作家紹介

ルイーズ・ニーヴェルスン(1899-1988)

アメリカを代表する女性彫刻家。キエフに生まれ、幼少時にアメリカへ移住。1950年代より艶消しの黒で彩色した木製の箱状彫刻を制作し、独自の様式を確立。一時的に、白や金で着色した作品も発表した。
 

アド・ラインハート(1913-1967)

戦後アメリカを代表する画家。ニューヨーク州バッファローに生まれる。1930年代にキュビスムの影響を受けた幾何学的抽象絵画を制作し、50年代には赤、青のモノクローム絵画、1956年より黒一色の絵画のみを繰り返し描く。
 

杉本博司(1948- )

東京に生まれる。1974年よりニューヨークに在住し、モノクロ写真を用いた美術作品をシリーズで展開する。代表作に「ジオラマ」「劇場」「海景」など。現在はニューヨークと東京を拠点に活躍している。

講演会

技法を異にした出品作品にちなみ、彫刻、絵画、写真における「黒」をテーマに幅広くお話をいただく3回シリーズです。
​​​​​​​13:00より館内受付で整理券配布|先着60名|入館料のみ
 

「三次元における黒―素材、空間、色彩」

梅津元 氏 (埼玉県立近代美術館主任学芸員/芸術学)
2月23日(土) 14:00-15:30


黒いカンヴァス : マティスからラインハートまで

田中正之 氏 (武蔵野美術大学教授)
3月 9日(土) 14:00-15:30
 

闇と色彩 ― 写真と黒の関係

清水穣 氏(同志社大学教授)
3月23日(土) 14:00-15:30

ギャラリートーク

学芸員によるギャラリートーク

BLACKS展を企画した当館学芸員の前田希世子が会場をご案内いたします。
2月2日(土)、3月16日(土)、4月14日(日) 14:00-15:00
予約不要|エントランスホール集合
 

ガイドツアー

当館ガイドスタッフがコレクション展示とBLACKS展をご案内いたします。
講演会とギャラリートーク開催日を除く毎日 14:00-15:00
予約不要|エントランスホール集合
 

音声ガイド

コレクション展示とBLACKS展の作品解説をお聞きいただけます。
1台500円

上映会

『はじまりの記憶 杉本博司』

杉本博司に長期密着取材し、創作の核を見つめたドキュメンタリー。
館内レクチャールームにてDVD再生し、プロジェクターでの簡易上映となります。
監督:中村佑子 (2012年 テレビマンユニオン WOWOW、83分)

2月16日(土) 15:00-16:30
2月17日(日) 11:00-12:30

上映1時間30分前より館内受付で整理券配布|先着50名|鑑賞は入館料のみ

Tearoom in BLACKS

お茶席企画

本展会期中、館内の眺めの良い立礼式茶室で陶芸家・横山拓也の黒い茶碗と木工作家・新宮州三の黒い漆器で抹茶とお菓子をお楽しみいただけます。
営業時間10:30-16:30|一服800円


クロストーク 「寡黙な黒と饒舌な黒-黒をめぐる散歩」

広瀬一郎 氏 (西麻布「桃居」店主) × 横山拓也 氏 (陶芸家)
現代作家の器を25年間見つめ続けてきたギャラリーオーナーと1973年生まれの気鋭の陶芸家による「黒」にまつわる四方山話。

2月24日(日) 15:00-16:30
13:30より館内受付で整理券配布|先着60名|入館料のみ


広瀬一郎(ひろせ いちろう)
1948年東京都生まれ。1971年慶應義塾大学法学部卒業。出版社勤務、飲食店経営を経て、1987年港区西麻布に、工芸ギャラリー「桃居」を設立。日々の暮らしを支えるうつわを中心に、暮らしを豊かに彩る工芸の紹介をめざす。近年は若い作り手の発掘にも力を注いでいる。 
http://www.toukyo.com/


横山拓也(よこやま たくや) 
1973年神奈川県生まれ。1998年立教大学社会学部卒業。2000年に多治見市陶磁器意匠研究所を修了した後、名古屋、東京、横浜、広島、ソウルなどのギャラリーで個展を開催。白化粧土を使った独自の表現を追及する一方、近年は黒い器の制作にも集中して取り組む。器の機能と彫刻的存在感を併せ持つ作風が器ファンに支持され、山田芳裕の漫画『へうげもの』の関連企画で生まれたユニット「へうげ十作」のメンバーにも選ばれている。